任意売却物件の投資資金は個人の属性によって決まるのが基本なので、都市銀行でも地銀でもノンバンクでも、どの金融機関でも融資条件はあまり変わりません。
でも、金融機関によって融資方法に得意・不得意があります。
一般にノンバンク系は、上場企業勤務のサラリーマンなら、自己資金をあまり使わずにそれほど高くない金利で貸してくれました。それでもこの低金利時代に金利が高いと感じる方は、自己資金があれば銀行系ならさらに安い金利で貸してくれます。
自己資金を入れた場合の融資金利は1.5%前後とノンバンクよりもかなり低く、外資系銀行の提携ローンでも1.75%前後で融資を受けることができます。
自己資金に余裕のある方は、頭金を出してより低い金利で融資を受けるのがお得です。
3割を目安に頭金を入れるようにすると、効率がかなりよくなります。
不動産の課税評価は土地代が3~4割で建物が6~7割ですから、建物部分の利息をすべて経費扱いにすることができます。
ただし、今は物件価格そのものが上昇していますので、2000万円のワンルームマンションで頭金が3割だとすると、600万円とそれなりの金額にはなります。資産が何億円もある人の600万円ならさほど問題になりませんが、1000万円とか2000万円の人にとっての600万円は大きいですから、かなりプレッシャーがかかることは確かです。
そう考えると、団信もついているから自己資金なしでノンバンクから借りた方がよいと考えるかもしれませんが、私は本気でやるなら自己資金を出したほうがよいと思っています。
うがった見方をすれば、「自己資金を出す人は本気だ!」とも言えるからです。
任意売却投資を片手間にやるなら、ノンバンクで借りて2、3件と増やしていけばいいし、手元の現金は後で必要になるなにかのために残しておけばよいわけです。
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コラム5-4 その2
どんな金融機関だったら投資用ローンが組みやすいのか?
「キャッシュフローだけでなく金利により一層の注意を向ける」です。
(2016年7月11日発行 不動産投資は”未公開の「任意売却物件」を狙いなさい! より抜粋)