今回の改正案では前述の築年数が廃止となり、「1982(昭和57)年以降に建築された住宅(新耐震基準適合住宅)」となる。今年購入するなら築40年までローン減税を受けられることに。
これまでは中古住宅を取得して住宅ローン控除を受ける場合、マンション等の耐火建築物は築25年以内、木造等の耐火建築物でない場合には築20年以内であることが必要で、この築年数を超える場合、耐震基準適合証明書が取得できたもの、 既存住宅売買瑕疵(かし)保険に加入したもの、取得の日までに耐震工事を申請して居住の日までに工事が完了したものといった条件が課せられていました。
これらの条件を満たすのは実際には難しいケースが多かったのですが、今回の改正で、この築年数要件が廃止され、新耐震基準に適合している住宅の用に供する家屋(登記簿上の建築日付が1982年1月1日以降の家屋については、新耐震基準に適合している住宅の用に供する家屋とみなす)であれば2022年1月1日以降に入居を開始した人から適用可能となりました。
このことは「既存住宅を買う 人、売る人にとっては朗報」とみられます。
今回の改正は課税強化?
今回の改正は課税強化との見方に対して、石井氏は「一般的な給与水準の人にとっては、必ずしも課税強化とは言い切れない」と指摘しています。確かに、控除率引き下げは課税強化ですが、「控除 率と金利のバランスを適正化したというのは評価できる改正」といえます。
また、日本の住宅断熱性能は国際的にみて極めて低いことから、「住宅断熱性能を改善させる意図が反映された改正と考えると一定の評価ができる」とのことです。
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